ダンゴ配合と投点の正確性で年なしを狙う
紀州釣りは、ダンゴ(団子)と呼ばれる配合エサの中にハリとエサを仕込み、狙ったポイントに投入する高度な釣法です。ダンゴが海底で割れると、中からエサが現れて黒鯛を誘います。投点の正確性とダンゴの配合が釣果を大きく左右する、まさに職人技の釣りです。
紀州釣りは春の乗っ込み期と秋の荒食い期が最も釣果が期待できます。冬場は深場狙いで大型のチャンスも。
| 月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 釣果 | △ | △ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | △ | △ | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
春(3〜5月):乗っ込み期。浅場でダンゴを柔らかめに。コーンが効果的。
夏(6〜8月):朝夕のマズメ時狙い。暑い日中は休憩も。オキアミで活性を上げる。
秋(9〜11月):荒食い期。大型狙いでサナギエサ。ダンゴは硬めで遠投。
冬(12〜2月):深場狙い。砂を多めにして重いダンゴで。低活性時はアミエビ配合。
エリア:内房
特徴:砂地と岩礁が混在。大型黒鯛の実績多数。紀州釣りのメッカ。
ベストシーズン:4月〜6月、9月〜11月
アクセス:富津館山道路「富津中央IC」から約15分
エリア:内房
特徴:港内は穏やかで紀州釣りに最適。足場も良く、初心者にもおすすめ。
ベストシーズン:5月〜7月、10月〜12月
アクセス:アクアライン「木更津金田IC」から約10分
エリア:南房総
特徴:潮通し良好。大型の回遊も期待できる。堤防先端が好ポイント。
ベストシーズン:4月〜6月、10月〜11月
アクセス:富津館山道路「富浦IC」から約20分
エリア:外房
特徴:外房の中でも穏やかなポイント。黒鯛の魚影が濃い。
ベストシーズン:5月〜7月、9月〜11月
アクセス:圏央道「市原鶴舞IC」から約50分
紀州釣り専用設計のロッド。ダンゴ投入時の操作性と、黒鯛の引きを吸収するしなやかさを両立。5.3mの長さで遠投にも対応。
レバーブレーキ搭載のスピニングリール。黒鯛の強烈な引きをスムーズにいなす。紀州釣りには欠かせない一品。
視認性の高いオレンジカラー。ラインの動きでアタリを取りやすく、紀州釣りに最適。2号で大型にも対応。
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ウキの号数:ダンゴの大きさ・重さに合わせる。基本は2号前後
ハリスの長さ:1〜1.5mが標準。底を這わせて誘う
タナ設定:底トントン〜底を少し切る程度が基本
針のサイズ:コーンなら2〜3号、オキアミなら3〜4号
基本:両手でしっかり握り、空気を抜く
硬さ調整:投げる距離に応じて硬さを変える(遠投は硬め)
エサの位置:ダンゴの中心よりやや上にエサを仕込む
大きさ:ゴルフボール〜テニスボール大が標準
紀州釣りでは、ダンゴの中に仕込むエサ(刺しエサ)が重要です。黒鯛の好むエサを使い分けることで釣果が大きく変わります。
紀州釣りの定番エサ。黄色が目立ち、甘い匂いで黒鯛を誘う。エサ持ちも良く、初心者にもおすすめ。
匂いと動きで黒鯛を強力に誘う。ダンゴが割れた瞬間から効果を発揮。活性が高い時に特に有効。
大型黒鯛に特に効果的。独特の匂いで警戒心の強い魚も誘い出す。ダンゴにサナギ粉を入れると効果倍増。
紀州釣りで最も重要なのは、同じ投点に正確にダンゴを投入し続けることです。ダンゴが海底に溜まることで、強力なポイントが形成されます。
潮の流れ、水深、地形を確認し、狙うポイントを決定。対岸の目印や波止の継ぎ目など、目印を見つける。
その日の潮や風に合わせて配合を調整。握りの強さで割れる時間をコントロール。
毎回同じフォームで投げる。着水音は控えめに。ダンゴが着底してから30秒〜1分で割れるのが理想。
ラインの動きに集中。ダンゴが割れる瞬間が最もアタリが出やすい。穂先の変化を見逃さない。
アタリがあったら即アワセ。根に潜られないよう、強引に引き寄せる。レバーブレーキを活用。
ダンゴの硬さ調整:潮が速い時は硬め、緩い時は柔らかめに
投点の微調整:潮の流れを計算して、狙いより上流に投入
タナの探り方:最初は底を狙い、反応がなければ中層も探る
時合いの見極め:潮の動き始めと止まり際が狙い目
| ロッド(磯竿1.5号) | ¥15,000〜35,000 |
| リール(2500番) | ¥10,000〜25,000 |
| 道糸(ナイロン2〜3号) | ¥1,500〜3,000 |
| ハリス・ハリ | ¥1,000〜2,000 |
| バッカン(大型) | ¥3,000〜8,000 |
| 合計 | ¥30,500〜73,000 |
| ヌカ(3kg) | ¥300〜500 |
| 配合材(サナギ粉など) | ¥500〜1,500 |
| エサ(コーン・オキアミ) | ¥500〜1,000 |
| 砂 | ¥0(現地調達可) |
| 合計 | ¥1,300〜3,000 |
💡 節約ポイント:ヌカは精米所で無料でもらえることも。砂は釣り場で調達可能です。
黒鯛は様々な釣法で狙えます。あなたに合った釣り方を見つけてください。
まずは基本配合のダンゴ作りをマスターしましょう。ヌカ、砂、押し麦の基本配合から始めて、握り方と硬さ調整を覚えてください。エサはコーンが扱いやすくおすすめです。最初は近距離から投げて、投点の正確性を練習してください。
海水の量が重要です。少しずつ加えながら、握った時に崩れない程度の硬さを目指してください。握る時は空気を抜くように両手でしっかり圧縮します。最初は大きめ(テニスボール大)で練習すると握りやすいです。
ダンゴが硬すぎて割れるのが遅い可能性があります。配合を調整して、着底から30秒〜1分で割れるようにしてください。また、ハリが大きすぎる場合もあるので、1〜2サイズ小さくしてみてください。
フカセ釣りは撒き餌とウキを使って広範囲を探りますが、紀州釣りはダンゴを使ってピンポイントを攻略します。紀州釣りは風に強く、より正確なポイント狙いができますが、ダンゴ配合の技術が必要です。
竿、リール、ライン、ハリス、ハリの基本タックルに加えて、ダンゴ用のバッカン(大きめ)、配合材料(ヌカ、砂など)、海水を汲むバケツ、エサ(コーン、オキアミなど)が必要です。混ぜる用のシャベルやミキサーもあると便利です。
ダンゴ配合の奥深さと、投点を極める楽しさを体験してください