上げ潮パターン完全攻略
満潮に向かう黄金時間
満潮に向かって潮が満ちてくる上げ潮は、シーバス釣り最強のタイミング。ベイトフィッシュが押し込まれ、シーバスの活性が急上昇します。
上げ潮とは?
満潮に向かう潮の動き
上げ潮の定義
干潮から満潮に向かって潮が満ちてくる時間帯を上げ潮と呼びます。約6時間かけて水位が上昇し、海水が陸地側に押し寄せてきます。この時、ベイトフィッシュが河口や湾内に押し込まれ、シーバスの活性が最も高くなります。
🌊 潮の満ち引きサイクル(約12時間)
(上げ1〜3分)
(上げ3〜7分)
(上げ7〜9分)
なぜ上げ潮が釣れるのか
3つの理由
ベイト押し込み効果
満潮に向かって潮が満ちてくると、外海のベイトフィッシュが河口や湾内に押し込まれます。逃げ場を失ったベイトを追って、シーバスも集結します。
- イワシやサヨリが群れで入ってくる
- 河口の狭いエリアにベイトが集中
- シーバスが待ち伏せしやすい
酸素供給
上げ潮により、外海から新鮮な海水が流れ込み、酸素濃度が上がります。魚の活性が高まり、積極的に捕食行動を取るようになります。
- 新鮮な海水の流入
- 酸素濃度の上昇
- 魚の活性向上
流れの変化
干潮から上げ潮に変わる瞬間、潮の流れが変化します。この「潮変わり」のタイミングでシーバスのスイッチが入り、食い気が立ちます。
- 潮止まりから動き出す瞬間
- 流れの向きが変わる
- シーバスのスイッチオン
上げ潮のベストタイミング
上げ3〜7分が黄金時間
上げ始め(上げ1〜3分)
潮が動き始めたばかりで、まだベイトの動きは控えめ。シーバスも様子見モード。スローなアプローチで探りを入れましょう。
上げ中盤(上げ3〜7分)⭐️
最強のゴールデンタイム! 潮の流れが最も強くなり、ベイトが押し込まれ、シーバスの活性がピークに。積極的にルアーを投げ込みましょう。
満潮前(上げ7〜9分)
満潮に近づくと流れが緩やかになり、活性もやや落ち着きます。ただし、ベイトが溜まりやすいポイントでは引き続きチャンスあり。
満潮
潮止まりとなり、流れが停滞。シーバスの活性は低下しますが、次の下げ潮に向けて再びチャンスが訪れます。
💡 プロのワンポイント
上げ潮の最初の1時間(上げ3分前後)と、満潮の1時間前(上げ7分前後)の2回、大きなチャンスタイムがあります。この2つの時間帯を逃さないように釣行計画を立てましょう。
上げ潮で狙うべきポイント
ベイトが溜まる場所を探せ
河口
上げ潮No.1ポイント! 満ちてくる潮に乗って、外海のベイトが河口に押し込まれます。流れの当たる場所を重点的に攻めましょう。
- 河口の流れ込み
- 橋脚周辺
- カケアガリ
- ヨレ・潮目
堤防の内側
上げ潮で湾内に入ってきたベイトが、堤防の内側に溜まります。テトラ周辺や船道など、変化のある場所が狙い目。
- テトラの際
- 船道の深み
- 常夜灯下
- 係留船周辺
橋脚周辺
上げ潮の流れが橋脚にぶつかり、ヨレが発生。ベイトが流れに逆らえず滞留し、シーバスの絶好の待ち伏せポイントに。
- 橋脚の上流側
- 橋脚の影
- 橋脚下のシェード
- 明暗の境目
サーフのカケアガリ
上げ潮でカケアガリに沿ってベイトが移動。離岸流との合流点は特に有望です。広範囲を効率よく探りましょう。
- カケアガリのライン
- 離岸流との交点
- ヨレが発生する場所
- シャローとディープの境
上げ潮で効くルアー
潮の流れに合わせた選択を
バイブレーション
強い流れの中でもしっかりアピール。サーチ能力が高く、広範囲を効率よく探れます。
ミノー
流れに乗せてナチュラルに泳がせる。上げ始めや満潮前の流れが緩い時に効果的。
スピンテール
流れの中でもしっかり泳ぎ、フラッシング効果でアピール。濁りがある時に特に有効。
シンキングペンシル
流れに乗せてドリフト。ナチュラルなベイトフィッシュを演出できます。
メタルジグ
深場や強い流れでも確実にレンジをキープ。ボトム付近を攻める時に活躍。
ワーム
スローな誘いでバイトを誘発。上げ始めや満潮前の食い渋り時に有効。
上げ潮攻略テクニック
流れを味方につける釣り方
アップクロス戦法
上げ潮の流れに対して斜め上流にキャスト。流れに乗せながらルアーをドリフトさせ、自然なベイトフィッシュを演出します。
- 流れの上流側にキャスト
- ラインを送り込みながらドリフト
- 流れが弱まったらリトリーブ開始
- ナチュラルな動きで誘う
流れに逆らう巻き
上げ潮の流れに逆らってルアーを引いてくる。強い抵抗を受けるルアーがシーバスの闘争本能を刺激します。
- 流れの下流側から上流へキャスト
- やや速めのリトリーブ
- ルアーが流れに負けないように
- バイブレーションが効果的
ヨレ・潮目を狙う
上げ潮でできるヨレや潮目は、ベイトが溜まりやすい一級ポイント。目で見える変化を逃さず攻めましょう。
- 水面の変化を観察
- ゴミやプランクトンが溜まる場所
- 流れの境目を丁寧に探る
- ベイトの群れを目視で確認
時間帯での使い分け
上げ潮の進行に合わせてルアーやテクニックを変える。活性の変化に対応することが釣果の鍵です。
- 上げ始め:スロー&ナチュラル
- 上げ中盤:速巻き&アピール強め
- 満潮前:スロー&丁寧に
- レンジも変えて探る
上げ潮攻略の極意
上げ潮は「動」の釣り。流れを読み、ベイトの動きを追い、タイミングを逃さず攻める積極性が釣果を左右します。特に上げ3〜7分の黄金時間は、全力で釣りに集中しましょう!
上げ潮釣行タックル&装備
確実にランディングするための必須装備
💡 装備選びのポイント
上げ潮は流れが強く、大型シーバスがヒットする可能性が高いため、タックルは余裕のあるスペックを選びましょう。特にランディングツール(タモ)とライフジャケットは安全のために必須です。
❓ よくある質問
上げ潮釣行でよくある疑問にお答えします
一般的に上げ潮の方が釣れやすいです。上げ潮はベイトフィッシュが河口や湾内に押し込まれ、シーバスの捕食活動が活発になります。ただし、下げ潮でも流れの変化点では十分釣れるため、潮止まりを避けることが最も重要です。
干潮から満潮までの時間を10等分した表現です。上げ3分は干潮から約30%経過した時点、上げ7分は約70%経過した時点を指します。上げ3〜7分(中盤)が最も潮の流れが効いており、シーバスの活性が高くなります。
河口域が最強です。上げ潮で海水が川を遡上し、ベイトフィッシュが押し込まれるため、シーバスが集まりやすくなります。特に流芯と緩流の境目、橋脚周り、ストラクチャーの下流側が好ポイントです。
ミノー(80〜120mm)とシンキングペンシルが基本です。上げ潮は流れが効いているため、流れに乗せてドリフトさせる釣り方が効果的。流れが強い時はバイブレーションやワームも有効です。
大潮がベストです。大潮は潮の流れが最も強く、ベイトの動きが活発になるためシーバスの活性も上がります。ただし、流れが強すぎる場合は中潮の方が釣りやすいこともあります。小潮は潮の動きが弱いため、上げ潮の恩恵を受けにくくなります。
潮止まり(満潮・干潮のピーク)は確かに活性が下がりますが、全く釣れないわけではありません。潮止まり前後の30分〜1時間は潮が動き始める「動き出し」のタイミングで、急にバイトが出ることがあります。休憩やポイント移動に充てるのがおすすめです。